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人。​

レンズを向けて、ファインダー越しに相手を見る。

たまに圧倒的な存在感を放つ人がいる。オーラのように思われるかもしれない。違う。

そんな易しいものではない。懸命に生きていることが伝わってくるのだ。燃やしているのだ。生命の炎を。

撮影の、絵作りの主導権はこちらが握っているはず。

でも、彼らの、全身から溢れ出る生命力に負けてつい、シャッターを押してしまう。

それでも何とか食い下がってファインダーの被写体を見続けて、フレーミング(構図)を決めて、シャッターを切る。

そのやりとり、いわば生命のやりとり。殺し合うのではなく、生かし合う。

足し算ではなく、かけ算。それがたまらなく楽しい。私が写真を生業にしている理由もそこにある。

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